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マラッカ航海日誌補遺

ハジャイHaadyai(ハートヤイHatyai) 07年4月

4月4日。アロースターAlor Starのバスターミナル前のモーテルを出て、食事をし、10時半ごろバスターミナルに出る。しかし国境の町、ブキ・カユ・ヒタムBukit Kayu Hitam行きのバスはない。Changlun(Changloon)までバスで行って後はタクシーだという。

チャングルン行きのバスは11時15分発だという。

1時間ぐらいでチャングルンに着。タイ式のクズ毛唐オヤジを一人見る。マレーシアのイミグレまでタクシーで10リンギ。結構な距離だった。

マレーシアのイミグレでもパスポートをわりと細かくチェックしていた。しかし、タイ人はほぼ自動的にスタンプをもらっていてノーチェックに近い。このあたりは2重国籍の者も多く、テロリストはそういう人間を使って国境をまたぐ作戦をするのではないかと思うが、なぜかタイ国民は自由に通していた。

タイ側(サダオ)のイミグレはさらにしつこく何度もパスポートをひっくり返して見ていた。イミグレの窓口に座っている役人が旅行者の過去の旅行履歴をあれこれ詮索すると何かわかることでもあるのだろうか。コンピューターも使っているのでタイへの過去の入国履歴やオーバーステイ経験の有無、タイ国内での犯罪・違法行為の有無などは一目でわかるはずである。ビデオも録画していて、自分の動画が派手に見えている。

入国カードの行き先にはハジャイとだけ書いておいた。案の定ホテル名を聞かれるが、わからない、決まっていないと答える。渋い顔をしていた。マレーシアならともかく、タイで、ある町の宿が満室になるようなことはないだろう。以前アランヤプラテートのイミグレでバンコクのホテル名を書いたら、女の役人にこれはどこのホテルだ、こんなホテルは知らないとか、かえっていちゃもんをつけられたことがある。

今度ハジャイに入るときは「サクラホテルと」か、ちょっと高くてしかも不健全そうなところの名前を書いておこうかと思う。タイ役人はそういうツーリストを歓迎するのだろう。

入国カードには、新しく「年収」をドル建てで書かせる欄ができていた。こういう恥ずかしいものはマレーシアでもインドネシアでも見ない。

そんなに貧乏ツーリストが嫌なら宿泊施設の最低料金でも設定すればいい。マレーシアでは事実上そうなっているのではないだろうか。マレーシアは食べるものや日用品などはさほど高くないが宿は高い。つまり労働力の再生産に必要な費用はタイとさほど変わらないくらい安いのに宿代だけは高い。しかも、宿が高いといっても底辺が高いのであって、中高級ホテルは割安である。タイよりサービスはよくて値段は安い。あくまで推測だが、マレーシアは、貧乏ツーリスト、レンタルワイフツーリスト連れ、放浪ツーリストなどを除けるために宿代の最低基準を取り決めているのではないかと思う。もしそうだとしたら賢いやり方である。

また、少数民族や貧困層のタダ働きに近い奴隷労働に依存する体質を改め、生活水準を底上げすれば、宿などの使用人の給料も今よりは上げなければならず、宿代も高くなり、必然的に旅行者の必要な出費は大きくなる。そうなれば貧乏人や自堕落型・逃避型・淫蕩型ツーリストは来なくなり、旅行先としてのタイのイメージもよくなり、結局はタイも得をするだろう。

ともあれ、何とか通過。

タイ領内に入ってもここではメーサイあたりで見るような派手な国旗や国王肖像画は見ない。まだムスリムの地域である。

ハジャイに近づくにつれて、国旗や国王肖像画が増えてくる。それでもメーサイほどではない。

タイ側は土地は痩せているのか手入れが悪いのか、マレーシアに比べて緑が薄く、荒れた風景が目立つようになる。同じやしの木でも葉っぱに力がない。

午後2時ごろタクシーが駅前に着く。運ちゃんはマレー系ムスリムだが、マレー語はあまり通じない。気さくな人だった。リンギでの支払いにも応じてくれた。

ハジャイの町の人は全体に親切な人が多い。夜たむろしている北のほうから来たらしい色白の売春婦はタイそのものだが。

ツーリストらしい者も少ない。

鉄道駅に近い「Montienホテルハジャイ」にチェックイン。400バーツ。あとで気づいたことだが、ここはエアコンが固定式。つけるか消すかしかできず、温度調節もできない。また、いったん電源を切るとスタッフを呼ばないともう一度つけられない仕組みになっている。Montienホテル自体は良くないがフロントはとても感じがよく親切に英語で町の案内をしてくれる。

インターネット屋の場所を教えてもらう。タイの場合たいてい日本語IMEはコントロールパネルの設定だけで入れることができる。それにもちょっとコツがあり、以前マレーシアで、すでに東アジア言語が入っている機械で、できないできないといっている人がいた。

ネット屋にも毛唐はほとんどこなかったが、一度だけどうしようもなく横着な毛唐オヤジが2人押し入ってきた。大声を上げて入ってきたがただ道を聞いただけのようだった。しかし、人にものを聞く態度ではなかった。ネット屋のタイ人スタッフを奴隷のように扱う。タイ人のほうが奴隷のように立ち回っていただけともいえるが、白人とタイ人との間にはそういう関係がもう出来上がってしまっているのだろう。

夜ホテルに戻ってからモンティエンのエアコンが固定式であることに気づき「ホテル新世界New World」に移る。450バーツ。結局2重払いになったが、そういうことはあまり気にならなくなってきた。

4月5日。

今ハジャイの町ではめったに毛唐を見ないが、安ゲストハウス(たとえばキャセイゲストハウスなど)を覗くと毛唐がうじゃうじゃ固まっている。

ハジャイでもムスリムの食堂にはテータリクやローティチャナイ(甘くないのも)がある。

ハジャイでもタイ人(タイ族)は、その固有の性格の悪さを十分表現している。といってもチェンマイ、チェンライほどではない。ムスリムの経営する食堂はマレー語も通じるし、いい感じだが、タイ族の屋台は非常に非常に感じの悪いところがある。テータリクの表示を出しているからムスリムかもしれないと思って油断すると、どうしようもなく生粋のタイ族だったりする。そういうところは不本意ながらカネのためにマレー系のメニューを出しているのでますます陰険になるようだ。

タイ人とくに仏教徒タイ族は、シンガポールはもちろん、近年発展著しくしかもなぜかタイ族よりは色白の人が多かったりするマレーシアにも強いコンプレックスを持っているだろうから、マレー系のメニューを注文するとマレーシア人またはシンガポール人ツーリストだと思われて、とくにタイ人の陰湿な嫉妬の情念を浴びることになるのかもしれない。マレーシアのマレー人には白い人も黒い人もいるが、黒い人でもタイ人の色黒さとはちょっと色合いが違う。色黒タイ人はモンMon系やクメール系の血が混じっているからだろう。バンコク周辺や「ブリ」のつく町出身の人には本当に黒い人が多く、しかもとってもアルカイックなインド人風容姿だったりする。しかしまた、タミル系インド人とも違う。あくまでアルカイックなクメール彫刻的な容姿。彼らは2000年位前にインド南東部の地域からミャンマー中南部、タイ中部、カンボジアにかけて移住し分布した人々の子孫だといわれる。もっとも、以前マレーシアの新聞で読んだことだが、タイは200年位前にも当時の「セックスツーリズム」のリゾートとして繁盛したことがあったそうで、そのときの主な客はインド人だったのだとか。そういうところからも混血があるのかもしれない。

とにかく、あらためてタイ人の陰険振りに接した。これはマレーシアのそっけなさ、無味乾燥さとはまったく違うものである。もっとねっとりと襞に入り込んでくるのだが、しかも陰険なのである。

ちょっと思い巡らせる頭があればすぐにわかるようなことを、軽く合図しても絶対に通じない。インドネシアならもちろんマレーシアでも人種を問わずすぐに察するようなことをちょっと合図したり一言で言ったりしても、タイ族には通じない。タイ族の場合は意地でも通じさせまいとしているようにも見える。

わからないふりをして(か、本当に共感能力が欠如している白痴なのか)「何ですか」と改まったようにつっけんどんに聞いてくる。チェンマイならここで最悪のシカメッツラと「ハアア?」がつくところである。

もちろん愛想の良いタイ族もいる。その場合は過度にニコニコして媚びてくることになる。ハジャイはチェンマイ、チェンライのような救いのない感じの悪さはないし、「ハアア?+シカメッツラ」のタイ式作法はまだ浸透していないようだ。ハジャイはまだ救われている。

英語もわりと通じるが、タイ語以外受け付けようとしないものもいる。チェンマイから出稼ぎに来ていたタイマッサージの女がそうだった。

ひさしぶりにタイマッサージを受けてみると筋肉が硬くなっていることを実感する。実は私は以前(健全)タイマッサージのマニアで、チェンマイではタイマッサージの教室に通ったりしたこともある。

よく考えてみれば、マッサージは受けるのが良いのであって、自分でするのは苦痛なだけなのだが、当時はそのシステムに何か「奥深いもの」でもあるような幻想に取り付かれていたのである。

最初タイに来たころは、私もタイ初心者の例に漏れず、「仏教国、微笑みの国」という誤った幻想を抱いていた。

と同時に、タイマッサージについても、ハタヨガや気功に並ぶようなまじめなものだと思い込んでいた。しばらく後になって「マッサージ師」に突然抱きつかれるまでは、タイマッサージが一種の風俗であると思っていなかったのである。しかし、そう思わせないでおいて実際はそういう状況にもっていくというのがタイ式の戦術なのだろう。

タイマッサージはヨガのチャクラやナディの教説と中国の経絡の教説を折衷したようなあいまいでいい加減なものだが、どんなマッサージもそうであるように、技術とセンスのあるマッサージ師にやってもらうと確かに気持ちも良いし身体も快適になる。

ヨガや仙道では、流派を折衷するとか、基本的な考え方の違うものを足して2で割る、というようなことは厳しく忌避するのが普通だと思う。だから、これらを本格的にやっている人から見たら、タイマッサージみたいなものは噴飯ものだろう。

また、上座仏教の僧侶が考案したという由来自体もいかがわしい。

上座仏教は、その本来の教えから言えば、僧がマッサージをしたりするようなことは絶対に受け入れないはずだし、されたりすることも受け入れないはずだと思う。

ヨガの「シャクティ」の考え方からすると、タイマッサージで内股や足の付け根を丹念にもまれて、ちょっとむふふないやらしい気分になることが「生命エネルギー」を刺激してプラーナの流れを良くすることになるというような理屈も、無理に考えれば考えられないことはないのかもしれない。しかしマッサージ師が突然抱きついてしまっては終わりだろう。

深夜になるとネット屋にクズ毛唐が来る。

6日。

ホテルNew World(新世界)の通りにあるネット屋に入ってみたら毛唐だらけだった。

ここでは2chの入り口2ch.netがまったく開けない。入り口のエロ広告のせいかもしれない。

マレーシアでは2chなど見なかったが、タイに入ったら見てみたくなったのはどうしたわけか。

それにしても、毛唐は懲りない。その横着ぶりはマレーシアの比ではない。ただし、マレーシアではまじめな雰囲気のところで横着をするので目立つことになる。

この辺ももうちょっとTロをしてくれたほうがいい。

(2007/04/06)

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