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マラッカ航海日誌補遺

東京往復航空券の購入

7月30日。

いつものようにプトラLRTバンダラヤBandarayaの旅行代理店MS Star Travelに行き、日本往復チケットを買う。

今回なぜかオープンチケットは買えなくなっていた。長い期間の往復券でもフィックスのみ。

代理店の話ではマレーシア航空の方針で、代理店もそれにしたがっているのだということだった。


マレーシア航空はディレイも多いが、しょっちゅうオーバーブッキングのトラブルがあるらしい。

8月6日夜の飛行機。午後11時半発。

3ヶ月往復(フィックス)で(エコノミー)3350リンギもする。そのほか45日、6ヶ月、1年など。長くなると料金が多少高くなるがそれほど変わらない。

この「MS Starトラベル」はインド系の旅行代理店で、職員はマレー人2人くらいのほかはみなインド系。しかし、いろいろなインド系が一緒に働いているようである。

偏見かもしれないが、タミル系の女の子は(マレー女ほどではないが)トロイ。キャッシャー専門の係員が50リンギ札の勘定を平気で間違える。

一人だけいるパンジャブ系の女の子は、今日はいなかった。

あとで聞いたら、昼飯を食いに行ってるということだった。

彼女はえらい美人で、頭もよく回転し、英語もよく回転する。

インド系の英語がよく回転するのは普通のことだが、この人は美人のうえに愛想も良く、速いがわかりやすい英語で丁寧に説明してくれる。

説明と言ってもチケットを買うだけなのでたいしたことではない。

一応、注意事項、ノーショーのときはどうなるか、帰りの日時の変更はどうか、いくら取られるのか、などなど、初心者なんでわかりません、とっても不安です、教えてください、という顔でこの人に説明してもらうのがいいのである。

横に並んだ机に係員がずらりといるが、どの人のところに行って話をするかは客の勝手という店。客はインド周辺関係の人と中東系の人がほとんど。

彼女はモデルのような体型で、細い足に股上の短いジーンズが似合う。浅黒い肌に灰色っぽい神秘的な瞳。鼻も高すぎず、無駄のない小さな顔。

そして、生まれもった幸福の当然の帰結としての愛想の良さ・・・・という人。

この代理店をいつも利用するのはブキビンタンあたりの中国系代理店に比べて安いからである。

この店はインド方面に強い。もっとも、この店でインド方面へのチケットを買ったことはない。日本方面は中国系代理店のほうが商品をそろえているかもしれない。

マレーシアも含め世界中のインド系女性に人気のクルタ・スルワールは、もともとはパンジャブの民族服だそうである。

クルタ・スルワールは太った人が着るとなんともいえない野暮ったい格好になる。太った人はサリーを着るべき。体型の細い人が着ればそれなりに形になるが、粋な姿とはいえない。彼女がクルタスルワールを着ているのは見たことがない。

それでもクルタスルワールはそのシンプルさと実用性から根強い人気と生命力をもち、パンジャブを越えてインド人世界全体をカバーしているように見える。

クルタとスルワールのほかに、特に必要もない布切れを一枚つけていろいろな纏い方をするところが、さりげなくおしゃれなのかもしれない。

マレー人と見える女性でも、マレー服を着ないでクルタスルワールの変形のようなのを着たうえにトゥドゥン(スカーフ)をつけていることがある。クルタ(シャツ)だけはマレー風で下にスルワールをはいているという格好。

マレーシアに来る白人女性ツーリストには、こちらで手に入れたと思われる派手な柄のクルタスルワールを着て歩いている人が少なくない。

彼らは何か自分が帰属すべき、普遍的でなく特殊な、エスニシティを探し求めているのかもしれない。

同じアーリア系ということで(アーリアンという言葉はヨーロッパでは禁句だとしてもヒンドゥ世界では日常的に普通の人種区分として使う)、インド系に同一性を求める心理が働くのだろうか。

そう言えば、タイでブッシュのアフガン攻撃を盛んに批判していた「リベラル」なアメリカ女が、「アフガン人は日に焼けているだけでもともと私たちと同じ人種なのに・・・・」とポロッともらしていた。

そうでしょうそうでしょう。そのとおりなんですが。

しかし、それを日本人であるこの私に言ってくれてもまったく意味はないということに気づかない。世界が自分中心に回っている進歩的で教育のあるアメリカの女の人にはそういうことはわからないようだった。

その日、タミル系の女性が発券してくれて用を済ませてしまい旅行代理店を出ようとしたとき、ちょっと心残りでもあったし、彼女がやめてしまったのかどうかも確かめたかったので、ボスらしいそのタミル系の女の人をわざわざ呼び止めて、パンジャビ娘は辞めちゃったのか、いまどうしているかと聞いてみた。

すると、昔は美人だったと思われるその年長の女性は、インド系およびヒンドゥ系の人なら誰でもするように、右の手の指をつぼみのように合わせて口に持って行くジェスチャーをした。

食べに行っているという意味。

そうか、あのファッションモデルのようなパンジャビ娘もご飯はああいう手で食べるんだな、などとあらためて思った。

私もやれといわれればいつでもほぼ完璧にこなすことができる。

すぼませた指の中で親指の甲をうまく使い、指の根っこのほうがご飯に触らないようにするのがコツである。
   

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